■正倉院展2(63回正倉院展を見学2)

 

奈良県庁前から奈良公園を通り、途中、地下道をくぐって奈良国立博物館まで、父の乗る車いすを押しながら歩いて行きました。周囲を見ていると、たくさんの人が奈良国立博物館にむかって歩いているのがわかりました。「こりゃ、たくさんの人がきているなあ」という感じです。

私の父は全く歩けないわけではなく、普段は普通に生活していて、車に乗ってマーケットに買い物にも行っています。しかし車で遠出ができなくなったのと、長時間の歩行が困難になってしまったので、観光地に行くときは、父を車いすに乗せて、私が押して歩いているわけです。

さて奈良国立博物館で当日入場券を二人分、購入。一枚1000円でした。

当日券売り場には、あまり人がいませんでした。ではこんなにたくさん押し寄せてきている人たちは、前売り券を買って来ているんでしょうか。東京じゃあ、正倉院展の前売り券なんて、見かけませんでしたが、関西地方では、正倉院展の前売り券を売っていたんでしょうか。

当日券を買って博物館の中に入ろうとしたのですが、入り口から入場待ちの長蛇の行列ができているのがわかりました。「こりゃ、すごい行列だなあ」と思いながら、やっと行列の最後尾を見つけて並びましたが、そこには何と「入場までの待ち時間75分」という看板が立っていました。

正倉院展5行列


75分もかかるの」と驚きましたが、しかし入場するにはこの行列に並ぶしかありません。

行列の最後尾についたのが1055分。実際に入場までに何分かかるか、計ってみることにしました。長蛇の行列も少しずつでしたが流れていきまして、奈良国立博物館の入場ケートにたどり着いてチケットを切ってもらったのが1140分。ちょうど45分かかりました。

正倉院展6行列


看板では75分になっていたので、それと比べたら以外と早く入場できました。

さて早速、展示を見学しようとしてエレベーターに車いすごと乗って2Fへ。展示会場の中も、ものすごい人だかりでした。

 

□織田信長、足利義政ら権力者が切り取った香木「蘭奢待」をはじめて実際に見学

 

さて早速、展示を見学しようとしてエレベーターに車いすごと乗って2Fへ。展示会場の中も、ものすごい人だかり。最初は、この人だかりの中に入って、最初から展示をひとつひとつ見学しようとしたのですが、展示が陳列されている人だかりが全然動きません。

「こりゃだめだ」と思い、いったん人だかりの中から脱出し、先に蘭奢待などのポイントの展示を見ることにしました。しかしどこに蘭奢待が展示されているのか、わかりません。

そこで会場の係員に「蘭奢待はどこに展示されているのですか」と聞くと、「あちらです」と教えてくれたので、父の車いすを押しながら、そちらに直行。

そうするとそこにもたくさんの人だかりがありました。その人だかりの中に入っていくと、蘭奢待が大きなガラスケースの中に納められているのが見えました。

蘭奢待2


私も車いすを押しながら黑だかりの人の中に入っていって、ようやく蘭奢待を見学。

父は「蘭奢待っていうのは、以外と大きいんやな」と一言。

日本史の百科事典に載っている写真を見た感じでは、もっと小さいものだと思っていたようなのですが、実際はとても大きな香木だとわかった様子。百聞は一見に如かず、ということですね。

私も、はじめて蘭奢待を実際に自分の目で見ることが出来たので、感銘しました。

ガラスケースに入った蘭奢待を見ると、明治天皇、織田信長、足利義政が切り取った跡に紙箋があるのがわかりました。

蘭奢待はガラスケースの中に納められているため、見学者が直接に臭いをかぐことはできません。見学するだけです。正倉院展を後援している読売新聞の記事によれば、奈良国立博物館のどこかの一角に、蘭奢待と同種類の香木の香りをかぐことができるコーナーがあるということでしたので、これはどこにあるか係員に聞いたところ、博物館の外の中庭の読売新聞のテントの中にあるとのことでした。

尚、奈良国立博物館の正倉院展の会場内は、写真撮影禁止であり、UPした蘭奢待の写真は、会場の売店で購入した「正倉院展図録」に載っている写真を転載したものです。

蘭奢待1

 

さて正倉院展の会場は、何処を見てもものすごい人で、展示の前はどこも人だかりができてとても身動きすらとれる状態ではありません。こんな人だかりに付いていっても、とても全ての展示を見学できるとは思えませんでした。

そこで、私は車いすの父に、次にどうしても見たい展示はどれかと聞いたところ、聖武天皇の遺愛品で儀式用の太刀である「金銀鈿荘唐太刀」(きんぎんでんそうのからたち)を見たいとのこと。

そこで、「金銀鈿荘唐太刀」が展示されている場所を係員に聞いて行ったのですが、なんとここは、太刀を最前列で見る行列ができていました。

父は「ありゃ、ここも行列か」と言っていましたが、そうはいっても、太刀を最前列で見るには、ここも並ぶしかありません。こちらの行列は約20分ぐらいの待ち時間でしたが、並んでいる人の数を見ると、こちらのほうが蘭奢待よりも人気があったようです。

蘭奢待のガラスケースの周りには人だかりができていましたが、行列にはなっていませんでした。

太刀を見た父は一言、「意外と小さいな」

ともかく、ものすごい人だかりの中を蘭奢待と聖武天皇の遺愛品の太刀を見学しただけで、私の方はかなり疲れ切ってしまいました。

そこで一休みしようと、奈良国立博物館内のカフェに入ろうとしたのですが、こちらも満員。

コーヒーを飲んでひとやすみしたあと、この休憩所のとなりにあった、読売新聞のテントの中に入って、蘭奢待と同種の香木の臭いをかぐコーナーで、臭いをかいでみました。

父は「あれ、この臭い、どこかでかいだことがあるなあ」と一言。

私も、香木の臭いをかいでみましたが、どこかでかいだ記憶がある香りでした。

正倉院展図録2