■真宗・西本願寺2(御影堂・報恩講)

 

1999(平成11)年より約10年間、国庫補助事業として施工された御影堂「平成の大修理」

 

西本願寺御影堂は、東西48m、南北62m(2976m2)、高さ29m。外陣は441畳敷で約1200名が一堂に参拝できる。227本の柱で約115000枚の瓦を支える世界最大級の木造建築である。御影堂は1636(寛永13)年の再建で、今日まで約370年以上が経過している。その間、1800(寛政12)年から1810(文化7)年までの約10年をかけた大修理が行われた他、数度の修理が行われてきている。しかし再建から370年、19世紀の大修理から200年以上が経過し、損傷が激しく見られるようになった。そこで御影堂は1999(平成11)年より、親鸞七百五十回遠忌記念事業として約10年間にわたり、文化財保護の国庫補助事業「平成の大修理」が行われた。この西本願寺御影堂「平成の大修理」は、「NHKスペシャル・西本願寺 御影堂10年大修復」でも取り上げられた。

「平成の大修理」で西本願寺御影堂を覆い尽くした素屋根は、高さ約31m。高さ29mの御影堂をすっぽりと覆い尽くした。そして平面積が7248m2。総重量は2300トン。この素屋根の中で、瓦の葺き替え作業が行われた。2000(平成12)1月から瓦を屋根から降ろす作業を開始し、2005(平成17)3月に全ての瓦を葺き替える作業が完了している。御影堂の屋根瓦の総数は115000枚。これを熟練の瓦職人が一枚一枚丁寧に取り外し、約10ヶ月かけて取り外し作業が完了した。損傷のない瓦は再利用されたが、約75000枚もの瓦が、新しい瓦に葺き替えられた。「NHKスペシャル・西本願寺 御影堂10年大修復」でも、西本願寺御影堂の瓦葺き替え作業が取り上げられ、西本願寺門徒が瓦一枚一枚を手作業で綺麗に洗って拭いている姿が映し出されている。

そういえば最近、大石寺でも御影堂大修復工事を終えて落慶法要を行ったというニュースが流れたが、大石寺の御影堂大修復で日蓮正宗の信徒が瓦一枚一枚を手作業で綺麗に洗って拭いたなどとは、聞いたことがない。

浄土真宗本願寺派・本願寺出版社刊「本願寺グラフ」によれば、屋根瓦の葺き替えの他に、御影堂内陣格天井の84枚の天井絵の修復、御影堂内部の梁や柱の彩色補修が行われている。

さて西本願寺御影堂には、真宗本廟・東本願寺御影堂のような「写真撮影禁止」の立て札が全くなく、参拝者を監視する警備員もなし。御影堂内では参拝者がデジカメやスマホ、携帯のカメラ等で、須弥壇や親鸞像の写真撮影をしている。御影堂内には西本願寺僧侶もいたが、誰も写真撮影を咎めたりはしていない。というわけで、私も西本願寺御影堂内で写真撮影をしてきました。

御影堂1 



















(西本願寺御影堂)

西・御影堂修復D2 



















(瓦を手作業で洗って拭いている西本願寺門徒・NHKスペシャルの映像より)

御影堂中7 



















(西本願寺御影堂内部須弥壇)

 

 

□親鸞命日忌1128日を太陽暦に換算した116日に御正忌報恩講を営む西本願寺

 

西本願寺御影堂は、真宗本廟・東本願寺御影堂よりもひとまわり小さいものの、それでも世界最大級の木造建築とされる。御影堂内の内陣・外陣の造りは西本願寺も東本願寺も大差がないように思う。御影堂内の内陣・外陣の造りは、西本願寺、東本願寺のみならず、他の浄土真宗本山である仏光寺、興正寺、錦織寺等もほぼ同じである。ただし御影堂そのものの大きさは、東西本願寺に比べて小さくなっている。賽銭箱は外陣中央ではなく、外陣の柱の脇に置かれている。

西本願寺では、太陽暦の19日~16日に宗祖親鸞御正忌報恩講を営む。この報恩講は、浄土真宗の僧侶・門徒にとっては、年中行事の中でも最も重要な法要で、荘厳も、最も重い形式となる。浄土真宗各本山で営まれる法要は「御正忌報恩講」と呼ばれ、親鸞の祥月命日を結願(最終日)として1週間にわたり営まれる。が、「御正忌報恩講」の日程は浄土真宗十派によって異なる。

19日〜16日…浄土真宗本願寺派(お西)・真宗高田派

1025日〜28日…真宗浄興寺派

1121日〜28日…真宗大谷派(お東・真宗本廟・東本願寺)・真宗佛光寺派・真宗興正派・真宗木辺派・真宗誠照寺派・真宗三門徒派・真宗山元派

1123日〜28日…浄土真宗東本願寺派(東京)

1221日〜28日…真宗出雲路派

親鸞が入滅した日は、太陰暦の弘長2年(1262年)1128日で、これは太陽暦・グレゴリオ暦の1263116日になる。宗派により、旧暦の日付のまま新暦の日付で行われる場合(1128日)と新暦に換算した116日に営まれる場合がある。真宗出雲路派は、月遅れの形をとるので、宗派によって「御正忌報恩講」の日程が異なる。

私が20141月に西本願寺に参拝した時、ちょうど西本願寺では「御正忌報恩講」が営まれていた。そのせいか、西本願寺にはたくさんの人が参拝に来ており、お茶所(休憩所)の椅子は、参詣門徒でいっぱいになっている。参拝の人には若い人もいましたが、やはり中高年の人が多い。ただし御影堂での報恩講の法要には、若い人も参拝に来ていて正信偈を読誦していた。

西本願寺の報恩講ではじめて、西本願寺の正信偈を直に耳にした。もちろんユーチューブ等で聞くことはできるのだが、直接聞いたのは、はじめてであった。やはり西本願寺の正信偈の和音は、東本願寺の正信偈の和音とは大きく異なりますね。ただし私にとっては、やはり東本願寺の正信偈の和音のほうが耳になじむ。私は子どものころから東本願寺の正信偈を耳にしていましたから。あとはあの独特の音楽調のフシが耳になじむ。報恩講の最中、御影堂のモニターテレビには「ようこそ本願寺にご参拝くださいました」との映像が流れていました。

御影堂中10


御影堂中9 





































(西本願寺報恩講での御影堂のモニターテレビ)