■長崎県1・長崎1・「長崎平和公園」1(平和公園・爆心公園)
□東京から航空機・博多からJR特急かもめ号を乗り継いで行った長崎平和公園・爆心公園
毎年8月になると8月9日の長崎・原爆の日がやってくる。私も長崎には何度か行っており、そのたびに長崎平和公園、爆心公園を訪れている。長崎の地は、東京からはあまりにも遠い所にありますね。「どれくらいの距離があるのだろうか」と、グーグルマップで検索したところ、私の東京の自宅から長崎平和公園まで、道路の距離にして何と1221キロもある。1993年の全国旅行で長崎に行った時は自家用車で行きましたが、2008年初頭に長崎に行ったときは、羽田~福岡までが航空機、博多~長崎は特急かもめ号で往復。JR長崎駅という玄関口から長崎市内に入った。2008年はすでに四十代後半になっていたので、車で東京~長崎を走破する馬力は残っていなかったですね。羽田~福岡まで航空機を利用したのは、航空機の便数の関係だった。
かつて長崎駅からは、東京駅・京都駅・新大阪駅・大阪駅などへの 長距離寝台特急の「さくら」・「みずほ」・「あかつき」があり、 「さくら」と「みずほ」は東京駅まで、「あかつき」は京都駅〈または新大阪駅〉まで1日各1往復走っていたが、今は全て廃止になっている。長距離の移動の主流は、航空機と新幹線になった今の時代、寝台特急が元気だった時代は終わったということだろうか。
東京から長崎に行くには、羽田~長崎を航空機で行くか、ないしは羽田~福岡を航空機で、博多~長崎を特急かもめ号で行くか、どちらかだろう。ちなみに羽田~長崎は航空機で約2時間。長崎駅~長崎空港までバスで約1時間。羽田~福岡は航空機で1時間40分。福岡空港~博多駅まで地下鉄で約10分ほど。博多~長崎を特急かもめ号を利用すると約2時間。東京~長崎駅までは約4時間というところか。東京~博多を新幹線のぞみ号、博多~長崎を特急かもめ号で、というコースもあるが、東京~博多を新幹線のぞみ号で約5時間かかるため、東京~長崎は特急かもめ号乗り継ぎで約7時間以上かかる。これで行く人はほとんどいないのではないだろうか。
福岡空港からJR博多駅までは、電車で10分とかからないくらい便利な所にある。JR博多駅前のホテルで一泊。翌朝、JR博多駅始発の特急かもめ号に乗って長崎に向かう。
かもめとは、JR九州が博多駅~長崎駅間を鹿児島本線・長崎本線を経由して運行している特急電車で、JR九州の看板列車のひとつになっている。かもめ号は、通称「白いかもめ」とハイパーサルーンの「かもめ」と二種類あって、1日に25往復が運行されており、九州の首都・福岡市(博多)と主要都市・長崎を結ぶ大動脈になっている。私が乗車した日は、下り長崎行きも上り博多行きも、普通車指定席には、かなりのお客さんが乗っていた。見るからに、ほとんどのお客さんが、ビジネスマン風の人たちでしたが。博多~長崎は、九州新幹線の西九州ルートが計画されている区間であり、この区間の建設計画と並行在来線問題は、時折、全国ニュースになったりして私の耳に入ったりしてきていた。この問題がけっこう長い間、佐賀県・長崎県とJR九州の間で揉めていたようでしたが、2007年12月、合意に達したという情報が入ってきた。
「九州新幹線西九州ルート着工に向けた三者合意について」
http://www.jrkyushu.co.jp/071217_news_release.jsp
□JR博多~長崎間を1日25往復する大動脈になっているJR九州の看板列車・特急かもめ号
その合意内容とは以下の通り。
1. 当社(JR九州)は、肥前山口~諫早間全区間を経営分離せず、上下分離方式により運行することとし、開業後20年間運行を維持する。
2. 当社(JR九州)は、これに伴う負担に対処するため、新幹線開業までに肥前山口~諫早間の線路等の設備の修繕を集中的に行った上で、佐賀県、長崎県に有償で資産譲渡を行う。資産譲渡の対価(14億円)は、佐賀県、長崎県が当社に一括して支払う。
整備新幹線である長崎新幹線が開業しても、並行在来線をJR九州から経営分離しないという内容の合意である。
私が乗った「かもめ」号は、上りも下りも「白いかもめ」号として運行されているものでした。これがなかなか乗り心地がいい。JR九州の特急列車は、JRの本州3社と比べて、かなり個性的で、派手な??列車が多いのですが、この列車もそんな感じです。ただこの「白いかもめ」号は、車体に「SONIC」と書いてあるので、ソニック号と共通運用をしているようです。
列車は博多を出発したあと、鹿児島本線を通って鳥栖に停車し、そこから長崎本線へと入る。そして長崎本線の肥前山口で佐世保線と分かれる。博多から肥前山口までは、「かもめ」号もフルスピードで走っていくが、肥前山口からは単線になり、スピードダウン。ここから長崎のでの間は、単線から複線区間になったり、また単線になったり。列車のすれ違い用の信号場で、運転停車したり。こういうのが、高速運転の障害になっているように見える。さらに肥前鹿島から先は、列車が有明海の海沿いを走っていくので、これがなかなか眺めがいい。ちょうど車内には、有明海観光の見所などを説明するアナウンスも入る。この「かもめ」号は博多~長崎を昼間でだいたい2時間10分ぐらい。最速で1時間50分ぐらいで結んでいる。乗り心地はいいし、車窓の眺めもなかなかいいし、乗車時間的にも、そんなに極端に長くないので、使うには、なかなか便利な列車なのではないかと思う。ただ、この列車に乗っていると、博多~佐賀を利用しているお客さんがとくに多いように思いました。下り列車では、佐賀駅でドッと降りていくし、上り列車は佐賀駅でドッと乗ってくる。また「かもめ」号は、博多から運行されている高速バスと激しい競争を展開しているようです。
今のところ、「かもめ」号のほうがやや有利という状況のようですが、これが九州新幹線西九州ルートが完成して博多~長崎が1時間前後ぐらいで結ばれるということになれば、一気に乗客が九州新幹線に流れ込んでくるような気がします。列車は、もはや在来線では高速化の時代に対応できなくなり、新幹線の時代になりつつあるということでしょうか。そんな思いを懐きながら、終着の長崎駅に降り立ちました。
(JR長崎駅)
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