■伊勢神宮2(伊勢神宮外宮参拝会2)

 

□年間800万人・1日平均2万人の参詣で大賑わいになっていた伊勢神宮内宮「おかげ横丁」

 

さて外宮から内宮に車で向かったのだが、内宮周辺の駐車場はことごとく満車の表示。ここも満車、ここも満車で、空車表示の出ている駐車場がなかなか見つからない。ついて内宮からかなり離れた所、川っぷちの河川敷の駐車場まできて、ようやく空車表示を発見。やっと車を停めた。

しかしここから内宮までは、かなり歩かなくてはならない。

さて駐車場から内宮につながる参道は、「おかげ横丁」とよばれる売店・茶屋がならんでいる茶屋街になっている。この日は朝早く仏教宗学研究会本部を出発。覚王山日泰寺の本堂、奉安塔を参拝し、伊勢神宮へ来て外宮を参拝し、広大な外宮境内を歩いたため、かなり体力を消耗していた。ここからさらに内宮の参拝がある。「おかげ横丁」の参道を歩いていると、またまた空腹が襲ってきたので、名物「伊勢うどん」の店に入った。このうどん、スープが真っ黒で、なかなか個性的。麺もなかなかコシがあって、おいしかった。「おかげ横丁」の店は、もちろん伊勢神宮参拝客を狙った茶屋街なので、食べ物屋、名産品・おみあげ屋が多い。どの店も、客が入って大入り大繁盛。参拝客で賑わっていた。式年遷宮が行われた2013年には内宮・外宮合わせて14,204,816人(前年比176.9%)が来訪したという。普段の年は803万人の参詣で、そのうち初詣の参拝は62万人ということなので、初詣以外では741万人の参詣になる。これを正月三が日以外の362日で割ると、1日平均約2万人の参詣ということになる。1年を通して1日平均2万人の参詣があるというのは、大変な数字である。正月三が日は、1日で21万人が参詣に訪れることになる。日本文化に、伊勢信仰が深く根づいている証左ということになるが、この伊勢参りは、昔から日本人が行ってきたものである。「一生に一度は、お伊勢参り」して、江戸時代の庶民が伊勢参りに旅立ったというのは、余りにも有名である。なぜ日本人が伊勢参りをするのかというと、何と言っても、ここに皇室の祖先・天照大神と三種の神器・八咫鏡(やたのかがみ)が祭神になっていることが最大の理由である。しかし2万人の参詣があるのは、すごい数字だが、伊勢神宮は外宮→内宮のルートが、お決まりの参拝ルートになっているはずなのに、どう見ても外宮よりも内宮のほうが参詣が多い。つまりこれは、外宮は参拝せず、内宮だけ参拝する人がかなりいるということである。

 

内宮01














 

(内宮案内板)

 

内宮12















 

(内宮境内図)

 

内宮116売店街
















内宮115売店街














































 

(おかげ横丁)

 

内宮119売店街














































 

(伊勢うどんの看板)

 

内宮21















 

(五十鈴川手洗い場)

 

 

 

 

□皇室の祖先・天照大神と三種の神器・八咫鏡(やたのかがみ)を祭神とする伊勢神宮内宮

 

内宮の境内も、外宮に負けず劣らず、ものすごい広大な敷地である。途中、五十鈴川の川の畔で、川の水で手を清める手洗いをする。大半の人が、ここで手を洗っているが、ここを通過している人もかなりいるように見受けられた。内宮の正宮で参拝。ここも式年遷宮より4年しか経っていないので、木がまだ真新しい。ここに皇室の祖先・天照大神が祭神として祀られているということだが、もうひとつ、三種の神器・八咫鏡やたのかがみ)はどこに祀られているのだろうか。

八咫鏡は伊勢神宮にある御神体と、その御神体を象って作ったという皇居にある形代(複製・レプリカ)の2つがある。伊勢神宮の八咫鏡は、正宮に天照大神といっしょに祀られているということか。そこで伊勢神宮でいただいてきた資料をいろいろと読んでみたが、八咫鏡がどこに祀られているのか、というより八咫鏡に関する記述がどこにもないのである。なぜ八咫鏡の記述がないのか。人目を避けて秘蔵しているから、どこに祀っているのかを公表していない、ということだろうか。

フリー百科事典・Wikipedia「八咫鏡」の記述によれば、

「天照大御神の「御神体」としての「八咫鏡」は神宮の内宮に変わらず奉安されている。…この「八咫鏡」は、明治初年に明治天皇が天覧した後、あらためて内宮の奥深くに奉納安置されたことになっている。」

と書いてある。ということは、内宮の奥深くに奉納されている、ということになる。考古学者・原田大六氏によれば、過去に数回、内宮が火災に見舞われていて、その時に八咫鏡も焼失しているという。現在、内宮に奉納されている八咫鏡は、再鋳されたものだという。

皇居の八咫鏡は、賢所に奉置されていたことから、その鏡を指して賢所(かしこどころ)ともいう。しかしこちらも、たび重なる皇居の火災で焼失していて、こちらも再鋳されている。こう見ると、御神体のほうも、皇居のレプリカのほうも、どちらも再鋳されていて、古来伝承の八咫鏡はすでに失われてしまっている。どっちが御神体で、どっちがレプリカだか、わからなくなっているのが、実情なのではあるまいか。

さて伊勢神宮には、数回参拝に来ているのに、あまり私の記憶の中に、鮮烈には残っていない。天照大神が祭神として祀られ、三種の神器・八咫鏡が奉納されているにも関わらずである。なぜなのか、自分でよく考えてみたのですが、いわゆる神社の「昇殿参拝」をしていないからではないかと思った。いずれの参拝も、正宮の前でお賽銭を入れて、手を叩いて参拝してお終い。今回も、そうである。私は、ここは昇殿参拝ができない、とばっかり思っていたのだが、よくよく調べてみると、ここも昇殿参拝(正式参拝)できるのである。どうするのかというと、

1 伊勢神宮崇敬会の会員になる

2 遷宮の寄付金を出す

このいずれかを行うと、参宮章がもらえる。いわば、これは参拝券のようなもの。これを持って昇殿参拝(正式参拝)ができる。次、伊勢神宮に行くときは、昇殿参拝(正式参拝)ですね。しかしそれをやるには、今回のような半日ぐらいでは無理。時間がなさすぎる。ここで丸1日、時間を取らないと無理ですね。この日は、帰路についたら、「おかげ横丁」の店は、全て閉店時間を過ぎていて閉店。駐車場から車を出すころには、もう夕陽が沈みかけていました。

 

内宮26正宮















内宮27正宮















 

(内宮の正宮)

 

伊勢神宮1



























伊勢神宮2



























 

(伊勢神宮の資料)